日増しに寒さが厳しくなる年の瀬。この時期になると、風邪や感染症が流行します。感染力の強いノロウイルスによる食中毒や感染性胃腸炎には具体的な予防を心掛けましょう。
1.感染経路
感染の原因は、カキなどの2枚貝です。感染者の便に含まれるノロウイルスが下水か ら2枚貝の生息域に紛れ込むとプランクトンとともに吸い込まれ、貝の中に蓄積します。十分に火を通さずに食べると感染してしまします。
2.特徴
ノロウイルスの最大の特徴は、感染力の強さにあります。わずか10~100個のウイルス量で人に感染します。体内に入ると腸管で急激に増殖、便や嘔吐物として対外に出される頃には1グラム中にウイルスが100個は含まれます。
3.治療
ノロウイルス自体に効く薬はなく、水分補給で脱水症状を防ぐなどの対処療法で状態の回復を待つしかありません。
4.症状
嘔吐と下痢です。感染してから1~2日でこうした症状が現れ人によっては、38度程度の発熱や腹痛を伴うこともあります。通常は3日程で回復します。
~予防対策3点~
①手洗いをしっかりする
調理前・食事前・トイレのあとは、石鹸で手を洗いましょう
②食品からの感染
食品の中心温度85度以上で1分間加熱を行えば感染性はなくなるとされています。
③人からの感染
感染者の嘔吐物やオムツの処理をするときは、処理する人自身が感染しないように気をつけましょう。
汚物が付いた衣類などは、薄めた塩素系漂白剤に30~60分浸したあとに、洗濯するとよいです。